失敗への恐れは開発チーム や運用チーム のメンバーにとって大きな壁となります。この恐怖は耐えがたいもので、社内の士気を大幅に下げ、従業員の生産性と進歩も傷つける可能性があります。
適切なインシデント管理とモニタリングを実施するだけで、アラートを管理して分析機能を提供する以上の効果が得られます。つまり開発の失敗を軽減し、アプリの作り方や投入方法を変えられるようにすることもできるのです。効果的なインシデント管理ソリューションを導入して、開発チームの士気を高め、最高の仕事ができるようにするいくつかの方法を見てみましょう。
インシデント対応中のストレスレベルを下げます
ストレスの軽減は正しいデータを得ることから始まります。正しいデータを持っていない場合は、どこを見て解決すべきかが分かりません。インシデント管理では、適切なコンテキストで全ての適切なアラートを集中管理し、関連する監視ツールのデータを浮かび上がらせることでさらに深く分析を掘り下げることができます。これはインシデントのトラブルシューティング時にチームがよりうまく動き、問題をより速く解決するのに役立ちます。全てのツールのデータをインシデント管理ソリューションに統合することで、チームの誰が何を担当しているかを全員が把握できます。さらに、問題を素早く修復するために必要なデータ(ランブック、グラフなど)も備えています。より速い解決は常にチームをよりハッピーにします。
( 注:ランブックは、運用時に実施する一連の操作について、手順を明確に示した操作指示書のこと)
新機能でインシデントの発生が予測可能になります
インシデント管理プロセスがうまく機能している場合、何が原因で繰り返しダウンタイムが発生するのか、またどのインフラストラクチャやアプリケーションが障害の影響を受けやすいのかが分かります。これにより、新しい機能を追加する際の信頼性が向上します。QAチームは、例えば、注意を必要とするアプリの特定のエリアをチェックするテストを書くことができます。また、経験から問題の原因が分かるため、新しい機能を拒否することさえできます。チームが新しい機能のフィードバックを提供するには、システムの機能と定期的に起こる問題についての深い理解が必要です。このような理解はインシデント管理プラットフォームを使うことでしか得られません。この予測可能性は、チームが「システムを信頼する」ことを助け、あらゆるステップで次に何を期待できるかが分かるようになります。この心の安らぎは従業員の士気と自信を高めます。
全チームが優れたユーザーエクスペリエンスを
提供できるようにします
伝統的に開発チームは、アプリケーションのコードを書きあげて、「壁の向こうの運用チームに投げ込めば」、自分たちの仕事は終わるものと思っていました。同様に、運用チームは、提出されたコードの品質を保証することは自分たちの仕事ではなく、開発から来るものをデプロイすればよいと思っていました。インシデント管理が機能すれば、開発チームと運用チームが統一されたプラットフォームで連携して、チーム間で可視性と一貫性のある単一の真実に向き合えるようになります。彼らは、どれがコードに起因する問題か、そしてどれがインフラストラクチャに起因する問題かを認識できます。
つまり稼働時間は、いくつのサーバが稼働しているか、アプリケーションのどれくらいが正常に稼働しているかによって決まるのではなく、エンドユーザーの経験によって評価されているのだということです。稼働時間に関するこの現実的な見方は、チームの目標とプロセスを、ユーザーの期待を超えるアプリケーションを提供するというより広いビジネス目標へと向かわせます。幸せな顧客がチームを幸せにするのです。チームの仕事のおかげでエンドユーザーが喜んでいることを見せる以上に、従業員の士気を高める良い方法がありますか?
パイプライン全体を加速します
ゲームを変えるようなアプリケーションを構築したい場合は、スピードが不可欠です。インシデント管理は、インシデントが発生したときに、開発チームと運用チーム(ヘルプデスク、サポート、ビジネス関係者など)間の明確なコミュニケーションを可能にします。コミュニケーションのボトルネックが解消されば、チームメンバーは繰り返し起きる問題をより短い時間で解決できるようになり、顧客の幸せを保つためのアプリケーションの開発にもっと多くの時間をかけられるようになります。アプリの開発に使える時間が増えることは、品質向上と市場投入までの時間短縮をもたらします。市場への投入がより迅速になり、チームが1日あたりに出来ることが増えれば、彼らは自分たちの能力が上がったと感じ、より深く取り組むようになり、自分の仕事に情熱を感じるようになります。
オーナー感覚を作り出します
インシデント管理は、インシデント対応のさ中にチームメンバーがより責任を持ち、インシデント対応の手順を確立して、より上位の人たちに頼ることなく重要な意思決定を行えるようにします。決定する能力を持つことは簡単なように思えるかもしれませんが、組織のプロセスの中でチームメンバーがより強い影響力と自信を持つようになるまでは、長い道のりがあります。上位のチームメンバーからの許可を待たないようにすれば、お役所仕事を減らせます。チームのメンバーは、顧客の体験を24時間確実にサポートするために、オンコールを担う責任を全うしています。あらゆるレベルのチームメンバーが意思決定に関与できるようにすると、無茶苦茶なカオスや冗長な作業に費やす時間を短縮し、貴重な時間を無駄にせず、実際の開発に多くの時間を割けるようになります。
効果的なインシデント管理ソリューションは、失敗への恐れを減らし、予期せぬ事態をチームが自信を持って管理できるようにし、結果として従業員の士気を向上させます。チームメンバーが獲得できた信頼感は、パイプライン全体で革新と標準化を推し進め、従業員の士気、生産性、成功を大幅に向上させます。