DevOpsのベストプラクティスであるサービスオーナーシップは、多くの企業で採用が進んでいる手法です。サービスオーナーシップのメリットは多岐にわたり、開発チームと顧客、ビジネス、提供される価値との距離を縮めることができるなどの利点があります。開発者は、革新的で顧客満足度の高い機能を開発するインセンティブを得られるため、「構築し、所有するモデル」は、顧客体験に明確な効果をもたらします。
しかし、サービスオーナーシップへの移行は、特に数百、数千のサービスを抱える大企業にとっては困難です。サービスの定義や境界、誰が所有するかなど、全てが大変な作業となります。また、組織が迅速に拡張できるような方法でサービスが構成されていることを確認することは、テクノロジーエコシステム全体において不可能に近いことです。しかし、このレベルの可視性を獲得することは、より良いビジネス成果を得るために非常に重要です。
この問題に対処するため、PagerDutyは全プランでService Standardsを正式版として提供します。PagerDutyは、サービスベースのアーキテクチャーを通じてサービスのオーナーシップを重視しており、従来は個々のチームがサービスをどのように構成するかを決定することが可能でした。しかし、Service Standardsを利用することで、組織の全チームがベストプラクティスがどんなものかを理解でき、また、サービスオーナーシップに慣れていないチーム間で、チームと組織の両方にとって有益な方法で、その知識を標準化する柔軟性を手に入れることができます。 Service Standardsは、全てのチームが、サービスの構成がサービスオーナーシップのベストプラクティスを順守していることを確認するのに役立ちます。これは、サービスが有益であり、適切なツールと統合され、適切な人材によってサポートされていることを意味します。Service Standardsでは、サービスオーナーシップを採用するだけでなく、組織全体でそれを拡大するために、チーム全体に標準を導入するための可視性と手段を提供します。
Service Standardsの導入
サービスを設定する場合、組織内の各チームはそれぞれ異なる方法をとります。インシデント発生時に全チームが迅速に行動するために必要な情報を持っているサービスもあれば、そうでないものもあります。このように統一性がないため、情報が失われたり、純粋にチーム固有の知識として閉じられたりして、エコシステム全体に問題が発生する可能性があります。また、マネージャーや管理者が、自分たちの担当するサービスが健全な状態かどうかを知ることは不可能に近いのです。 Service Standardsは、個々のエンジニアがより上手にサービスを設定する方法を理解するのに役立つだけでなく、マネージャーや管理者が組織全体でこれらの標準を拡張するためのガイドを提供します。
成功のためのガイドラインで、より良いサービスを設定する
クラウドへの移行に伴い、あらゆる組織のサービスの数は飛躍的に増加し、中央の管理・作成チームではその負荷を処理しきれないことが多くなっています。さらに複雑なのは、サービスオーナーが、それぞれ異なる方法でサービスを構成していることです。命名規則から説明文、適切な人材が待機しているかどうかに至るまで、サービスは提供する情報の深さにおいてさまざまです。
その結果、多くの手戻りが発生することがよくあります。こんなシナリオを想像してみてください。新しいサービスを立ち上げたものの、本番稼動前にブロックされてしまう。その結果、さまざまな変更や修正を加えて出荷するように言われる。そして、これらの要件は成文化されておらず、広く知られていないことが多いため、チームは何度も間違いを犯し、サービス作成プロセスに苦痛と労力を上乗せすることになります。
お客様からよく聞きます。実際、「"良い"とはどういう状態ですか」という質問が上位を占めます。本当のところ、場合によりけりで、チームそれぞれに合った固有のものであることは間違いありません。
Service Standardsを使えば、チームは会社の方針に従って「良いこと」とは何かを標準化することができます。PagerDutyは、サービスがよく構成されているとみなされるために必要な深さとコンテキストを持つために、各サービスが満たすべき9つの標準を提供します。これらは全てオンとオフの切り替えが可能になっています。
説明責任を果たすための監査サービス
また、Service Standardsは、マネージャーや管理者に対して、設定要件が大規模に満たされることを保証するために必要なレベルの制御を提供します。管理者は、これらの標準を組織の他のメンバーが閲覧できるように公開するかどうかを決定し、可視性を決定することができます。また、企業のニーズに応じて、9つの標準のオン/オフを切り替えることもできます。より詳細なレベルでは、管理者はこれらの標準をサービスのサブセットのみに適用して、より柔軟に対応することができます。また、サービスのパフォーマンスデータはPagerDutyからエクスポートし、必要に応じて共有することで、説明責任を果たし、進捗状況を示すことができます。
試してみませんか
Service Standardsは、全組織がサービスオーナーシップのベストプラクティスを展開できるようにします。この機能により、エンジニアは何が本番環境に適しているかを理解し、新しいサービスを出荷するために必要な労力を軽減できます。管理者やマネージャーにとって、Service Standardsは、テクノロジーエコシステム全体の説明責任を促進し、進捗を評価する方法を提供するのに役立ちます。やがてこれは、迅速な状況を求めるファーストレスポンダーのためのインシデント対応を改善し、組織レベルでの運用の成熟を促進するのに役立ちます。
詳細については、最近のウェビナー「How to Standardize Service Ownership at Scale for Improved Incident Response」をご覧いただくか、こちらのKnowledge baseの記事をご覧ください。
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この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。