今日のAWSを中心としたクラウドアーキテクチャーは、通常、2万5000以上のSaaSサービス、自社開発サービス、レガシーシステムに、約250のAWSサービスやワークフローが実装された複合型となっています。このような環境でインシデントが発生した場合、企業が一元的なクラウドプラットフォームを構築しているかどうかに関わらず、個別の専門知識が必要になることが多くあります。このように複雑さが増している中、第一レスポンダーは、問題の最終的な解決者を決定する前に、複数の異なるサービス所有者や専門エンジニアにエスカレーションして見立てを聞かなければなりません。
インシデント対応において、これらの新しいクラウド環境は、組織の既存の重要なアプリケーションやサービス(新旧両方)とシームレスに統合することが非常に重要です。サービス品質を向上させ、レスポンダーが専門知識の橋を容易に渡れるようにするために、Automated Diagnosticsのための新しいAWSプラグイン統合を直ちに利用いただけるようになったことを発表でき、嬉しく思います。
Automated Diagnosticsのための新しいAWSプラグイン
Automated Diagnosticsのための新しいAWSプラグインは、AWS環境でのAutomated Diagnosticsの迅速な立ち上げを容易にし、AWSのユーザーでもあるお客様により行き届いたサービスを提供します。
Automated Diagnosticsのための新しいAWSプラグインは以下の通りです。
- CloudWatch Logsプラグイン。 このプラグインは、AWSのインフラストラクチャーとアプリケーションから診断データを取得します。これにより、ユーザーはより簡単に、複数のアカウントと製品にまたがるAWSのAutomated Diagnosticsを実行できるようになりました。
- Systems Managerプラグイン。 このプラグインは、構成管理、パッチ適用、監視およびセキュリティーツールのエージェント展開などのタスクの迅速な実行と正確性を可能にします。ユーザーは、上記のタスクに自動化を適用して、より速く実行することができるようになりました。
- ECS Remote Commandプラグイン。 このプラグインは、コンテナ上でコマンドを実行するための仕組みを提供します。これにより、開発者や運用者は、サービスを再デプロイする前に、実行中のアプリケーションからリアルタイムに診断データを取得することができます。
- Lambda Custom Code Workflowプラグイン。 ジョブステップで提供されるカスタムコードをインプットとして、新しいLambda関数を作成、実行、オプションで削除します。ソフトウェアをインストールすることなく、カスタムスクリプトをジョブステップとして実行できます。
複雑そうですか?心配ありません、ちゃんと対策しています。
AWSユーザーのための新しいAutomated Diagnosticsジョブテンプレート
また、AWS用の新しい構築済みテンプレートをリリースしました。お客様の特定の環境に合わせたインシデント詳細の強化をすぐに開始することができます。これらのテンプレートは、最小限の構成で使用できるように設計されています。ユーザーはゼロから始める代わりに、対応中のインシデントの調査、デバッグ、トリアージに必要なデータを取得する、すぐに使えるジョブ定義のライブラリーを利用できるようになりました。
新規ユーザーはAWSの診断の自動化をより早く開始でき、既存ユーザーは既存のPagerDuty Process AutomationプロジェクトにAWSの診断を簡単に追加することができます。
ジョブテンプレートの例をいくつか紹介します。
AWS – EC2 | インスタンスのステータスと関連するIAMロール | EC2インスタンスのステータスと関連するIAMロールを取得します。 | Remote command(またはSSM) |
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AWS – ECS | 停止したECSタスクのエラー | 停止したECSタスクにエラーがないか確認し、エラーの原因に関する詳細情報を提供します。 | Stopped ECS Tasks |
AWS – ELB | ELBターゲットのヘルスステータスを取得する | ロードバランサーに関連するTarget Groupsのうち、不健全なTargetの一覧を取得します。 | ELB Instance Statuses |
AWS – RDS | データベースの保存状態を確認する | インスタンスの状態をRDSデータベースで確認します。 | RDS Instance Status |
AWS – VPC | UDP転送プロトコルを使用したIPアドレス | CloudWatchのログを照会し、UDP転送プロトコルを使用しているホストを特定します。 | CloudWatch Logs |
AWS – VPC | サブネットのスループット上位10ホスト | CloudWatchのログを照会し、指定したサブネットのスループットの上位10ホストを特定します。 | CloudWatch Logs |
AWS – VPC | 拒否されたリクエストの多い送信元IPアドレス上位10件 | CloudWatchのログを照会し、rejected-requestsが最も多いソースIPアドレスの上位10個を特定します。 | CloudWatch Logs |
AWS – VPC | パブリックIP別ウェブサーバーリクエスト数トップ10 | CloudWatchのログを照会し、当社のウェブサーバー(Nginxなど)へのパブリックIPリクエストの上位10件を特定します。 | CloudWatch Logs |
これは氷山の一角に過ぎません。私たちは、AWSを利用するお客様が必要な時に自動化を実行できるように、既存のプラグインをベースに開発、構築し、いくつかのインタラクティブなガイドを提供することを目指します。
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この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。