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「インシデントコマンダー」に求められるトップスキルとは―養成のプロセスを考える

投稿:2017年12月26日   |    更新:2022年11月10日

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組織は、オンコール の負担を下げつつ顧客に高いレベルのサービスを提供するために多くのインシデント対応の司令官( 「インシデントコマンダー」)を必要とします。多くの人は上級の技術者(シニアテクニカルリード)だけがその役を担えると思っているので、インシデントコマンダーになりたがりません。しかし、実際には「ソフトスキル」のほうが重要であり、この記事で説明されているような明確なプロセスで、チームは障害対応を主導し調整を成功させる人員を養成できます。

私はエンジニアではなく、PagerDutyのスクラムマスター(チームのまとめ役)です。私は最近インシデントコマンダーになりました。インシデントコマンダーとして働くには上級の技術者である必要はないということを最初に学びました。

インシデントコマンダーには誰でもなれる

効果的なインシデント対応には、インシデントコマンダーが意思決定者として機能し、明確に調整をする必要があります。ユニークなスキルが求められる厳しい職務です。インシデントはいつでも発生するので、オンコールの負荷を軽減し、燃え尽きるのを回避するのに十分な数のインシデントコマンダーが必要です。したがって、インシデントコマンダーを養成するプロセスを開発することが重要です。

インシデントコマンダーにとって、組織のサービスが相互にどのようにやり取りしているかという知識は重要ですが、インシデント対応をリードするために高度な技術を備えている必要はありません。インシデントコマンダーは、技術的な回復や調査作業自体は自分では行わず、キーになるソフトスキルを駆使してインシデント対応をコーディネートするのに注力することが重要です。インシデントコマンダーは、ベストな対策を決めるために、今明らかになっている症状と対策案を積極的に聞き取る必要があります。自分が選ぶアプローチには技術的な知識によるバイアスをかけないようにしなければなりません。

インシデントコマンダーには職位や技術的な専門知識に関係なく、誰でもなれます。PagerDutyのインシデント対応マニュアルは、独自のプロセスを形式化するための素晴らしい出発点ですが、座学だけでは新しいインシデントコマンダーを完璧には訓練できません。適切な訓練には実践的な練習が必要です。PagerDutyでは、主要なインシデント対応を導く上で、ほとんどのジュニアチームのメンバーでも快適にサポートできるトレーニングプログラムを開発しました。

主な教育内容

  • プロセス:インシデント対応プロセスは、発生した問題を迅速に解決し、SLAの範囲内でシステムを継続稼働させるのに役立ちます。これは明確な役割とコミュニケーションルールを持つ構造化されたプロセスです。優れたインシデントコマンダーは、プロセスに精通しており、混沌とした状況も整理できます。

  • 指示伝達:インシデントコマンダーは、指示伝達に慣れていなければなりません。タスクを委せるのがあなたの責任なので、職位に関係なく、何をすべきかを相手に伝えることを恐れてはなりません。

  • 時間管理:インシデント対応中は、時間設定が重要です。タスクを委任するときには、指示を更新するためにいつチェックするかを相手に伝えます。変化する情報に追随したいなら、オンコール中であっても全員への定期的な指示更新のリズムを維持し続けるべきです。

  • 聴取:体制と方向性は重要ですが、エキスパートのフィードバックに耳を傾け即断即決で計画を変更することも必要です。オンコールに携わる全員からも情報と提案受けられるようにします。あらゆる提案を聞いて、あなたが最終決定をします。

これらを明文化し、プロセス、指示伝達、時間管理、

および聴取をどのように実践するかを正確に話しましょう

当社のインシデントコマンダーは、インシデント対応に関心のある全従業員に対して、営業時間中、常に問い合わせを受け付けています。訓練開始を決めたインシデントコマンダーのタマゴたちはその間に質問をし、プロセスについて学べます。これは、たくさんのインシデントコマンダーが必要な理由を説明する機会であり、みんなが試しにやってみて学ぶのを助ける機会です。

インシデント対応の準備のためにスタッフを訓練する方法を知りたい場合は、次の無料のウェビナーに登録してください。

私たちは就業時間内にプロセスをキックスタートした後、インシデントコマンダーのシャドウスケジュールに訓練生を送り込みます。インシデントコマンダーのやることをシャドウすることで、訓練生は実際にオンコールをしているような気分を味わえます。また、インシデントコマンダーが呼び出されるたびに、一緒に起こされたり自分の仕事を中断されたりします。訓練生はシャドーイングの間にインシデントのコールに加わります。研修生は、「沈黙の観察者」のままにしておいて、最後まで質問をさせずにおくことが重要です。インシデントコマンダーは、事が終わってから訓練生の質問に答える時間を取って、彼らの学習を助け、満足度を高め、コミュニティにサポートされていると感じられるよう計らいます。

研修生がいくつかのコールを聞いた後は、進行中のインシデントのタイムラインを文書化して、スクライブ(記録者) として手伝うように勧めます。より長いインシデントでは、頻繁な引き継ぎが効果的な対応を維持し、燃え尽きを避けるために大きな違いを生むことがわかっています。記録者として参加することはインシデントコマンダー候補がその準備が整う前に手助けを始めるには非常に良い方法です。このようにインシデント対応に取り組むことで、訓練生はプロセスにさらに精通し、自信を高めるのに役立ちます。

いくつかのインシデントコールを聞いて手助けをした後、訓練生には勇気を出してメインスケジュールに入るように促します。彼らは、バックアップインシデントコマンダーのサポートでコールをリードする、リバースシャドウをすることができます。バックアップが対応の全過程で役に立つということを訓練生に理解させてください。新たなインシデントコマンダーにコールを担当させることが重要で、そうすれば彼らは信頼を得られ、さらに自信を深められます。ヒントやリマインダー、励ましなどを添えて個人としてメッセージを送ってください。

新しいインシデントコマンダーが最初のインシデント対応をうまくリードした後は祝ってあげてください。効果的なインシデント対応を導くことは、お客様のビジネスの成功と顧客の幸福に直接影響し、チームの士気を維持するうえでも重要です。互いをサポートし合うインシデント対応者のコミュニティを作ることで、より多くのインシデントコマンダーを育てることができ、オンコールの負荷を減らせるようになります。

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インシデント・コマンダー・トレーニング:主要インシデント時の対応

Incident Commander Training: Leading the Response During Major Incidents

インシデントレスポンダトレーニング:重大インシデント時の成功のベストプラクティス

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