Round Robin Schedulingについてお聞きになったことや、自分のチームに合っているかどうか検討されたことがあるかもしれません。このオンコールスケジューリングの方法を考えるとき、Round Robin Schedulingがどう使われ、どんなチームに最適なのか理解することが大事です。さらに、避けたい落とし穴だけでなく、採用すべきベストプラクティスもあります。このブログでは、PagerDutyのRound Robin Schedulingについて知っておくべきこと、そしてどのように始めるべきかを紹介します。
Round Robin Schedulingの仕組みは?
Round Robin Schedulingは、チーム全体のオンコール責任を分散させる方法です。これにより、より柔軟なローテーションが可能になり、複数のレスポンダーが同じシフトにオンコールで対応することができるようになります。新しいインシデントを異なるユーザーに公平に割り当てることで、チームが燃え尽きるリスクをできるだけ少なくし、効率的にインシデントを解決できます。
多くの組織では、スプレッドシートを使い、たくさんの手間をかけてこのプロセスを始めています。ある人がインシデントに対応するたびに、マネージャーはスケジュールを移動し、別のインシデントが発生したら次の人の出番を知らせなければなりません。これでは、その場しのぎの対応になり、チームは常にすぐオンラインに移れることを期待されているような気がしてしまいます。Round Robin Schedulingは、それをサポートするツールがなければ、恩恵というより重荷になるかもしれません。そこで、PagerDutyの出番です。
PagerDutyのRound Robin Schedulingを使うと、あなたのチームは燃え尽きを減らすために、必要に応じて作業を分配しながら、同じサービス上で発生した複数のインシデントをシームレスに解決できるようになります。あなたがオンコール中であり、同時に発生した2つ以上のインシデントを担当すると想像してみてください。すぐに無理と思ってしまうのは目に見えています。Round Robinなら、複数のインシデントに必要な人数を投入し、お客様への影響を確実に軽減できます。
以下は、働き方の比較です。
Round Robin Schedulingがない場合 | Round Robin Schedulingがある場合 |
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全インシデントが1人に割り当てられ、他のメンバーはスケジュールにないため、アイドル状態になる | インシデントを公平に割り振り、それぞれが負担を分担する |
1人のレスポンダーが複数のアラートを処理しようとするのでMTTAとMTTRが増加する | 各レスポンダーがアラートに十分な注意を払えるため、MTTAとMTTRは減少する。 |
レスポンダーが忙殺されると、エスカレーションを余儀なくされる | 問題発生時にすぐに対応できる別の担当者がいるためエスカレーションの頻度が少ない。 |
しかし、Round Robin Schedulingは、あらゆるチームに適しているのでしょうか?必ずしもそうではありません。このメソッドが例外的にうまく機能するチームのタイプが2つあります。
Round Robin Schedulingで最も得をするのは誰?
オンコールの方法を作ったり、変更したりするのは難しいことです。ある特定のオンコールメソッドを使うには、チームの目標やインシデントボリュームを考慮に入れ、最適だという理由を基に決める必要があります。多くの場合、Round Robin Schedulingから一番恩恵を受けるチームがいくつかあります。
カスタマーサポートやヘルプデスクのチーム。 時間帯や週末、祝日をまたいで常に電話がかかってくるようなチームでは、1人のオンコール担当者では、殺到する電話に対応しきれない場合があります。むしろ、Round Robin Schedulingは、予定外のチームメイトにタグを付ける必要がなく、あらかじめ決められた人々がリクエストを処理し、チーム全体に均等に作業負荷を分散することができます。
中央ITチームまたはNOC。 カスタマーサポートやヘルプデスクと同様に、これらのチームは24時間体制で人員を配置し、大量のリクエストを受けることがよくあります。複数のサービスをサポートする中央のITチームやNOCでは、インシデントの量が1人のオンコールエンジニアの能力を簡単に越えてしまうことがあります。さまざまなインシデントに最初に対応するチームにとって、レスポンダーを増やせることは、適切な特定課題の専門家(SME)を迅速に投入することを可能にし、お客様への影響を軽減できます。
Round Robin Schedulingのコツとベストプラクティス
Round Robin Schedulingのコツをつかむには、少し時間がかかることがあります。任意のオンコール変更と同様にすぐには完璧にはできないでしょう。人々は、オーバーライドしたり拒否したりする権利を持っています。克服すべき課題があるでしょう。しかし、ここでは移行を容易にするために使えるヒントがいくつかあります。
- 毎週末、全員をオンコールにするのはやめる。 毎週末や夕方にチーム全員を待機させるのは理にかなっているように思えるかもしれません。結局のところ、仕事をより多くの人で分担すれば、1人当たりの負担は当然軽くなります。しかし、これでは、常にオンコール状態であるかのように感じられてしまうかもしれません。それよりもオンコールのシフトを快適にこなすために必要な最低限の人数を考え、その人数でシフトを組むようにしましょう。他の人が息抜きできるような休憩時間を確保するのです。
- チームメイトが休みを取る場合、その人たちが呼び出されないと分かっていてもローテーションから完全に外しておくこと。 典型的なオンコールシフトがどのようなものかはご存じのはずです。あなたのチームが十分大きく、処理すべきインシデントの量も少ないと、ローテーションの最後にいる人が電話を受ける可能性は極めて低くなるかもしれません。それでも、休暇中の人はローテーションから外しておくことが重要です。仕事を離れている間、心からくつろぐことができるようにするだけの目的であっても。
- 動き回れ! チームによっては、これは奇妙に映るかもしれませんが、オンコールのため、一日中デスクに座ってスクリーンを見ている必要はない、ということです。問題が発生したときに、その問題を解決するために利用できるようにすればよいのです。また、PagerDutyモバイルアプリを使えば、多くのインシデントを外出先で解決できます。
- チームを訓練する。 複数の人がオンコールで対応するからといって、新しいチームメイトへの教育を怠ってはいけません。ラウンドロビン型のオンコールローテーションでは、一貫した顧客体験を確保できるだけの、同じようなスキルセットと専門知識レベルを全員が持っている必要があります。毎週オンコールのレビューを行うことで、知識のギャップを明らかにし、チームメンバー間の情報共有を促すことができます。
- チームと確認し合おう。 ラウンドロビンは燃え尽き症候群を減らすのに役立ちますが、万能薬や特効薬ではありません。特に、チームメンバーが複数のオンコールローテーションに参加していて、現在のローテーションに加えて他の問題にも取り組んでいる場合は、チーム内でチャットをして、誰も負担を感じていないことを確認し、必要に応じてローテーションを調整する必要があります。
あなたのチームでも試してみませんか?
Round Robin Schedulingは、通常、全ビジネスプランとデジタルオペレーションプランで利用可能です。現在ご利用中のお客様で、この機能へのアクセスを解除するためのアップグレードをご希望の場合は、PagerDutyアカウントチームまでご連絡ください。まだお客様でない方は、この機能を14日間無料でお試しいただけます。
Round Robin Schedulingの詳細については、こちらのサポートドキュメントをご覧いただくか、こちらのYouTubeショートムービーをご覧ください。
この記事はPagerDuty社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。